Publish: 2024/2/21
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# 午後2(R4)を解く - 問1
令和4年度の午後2問題を解いてみます。
# 過去問
# 章に分解する
- 設問ア
あなたが携わったITを活用した顧客満足度を向上させる新商品や新サービスの企画において、事業概要、顧客満足度を向上させることが必要になった背景を、事業特性とともに800字以内で述べよ。
- 章立て
- 第一章 顧客満足度を向上させる新サービス企画の背景
- 1.1 事業概要
- 2.2 顧客満足度を向上させることが必要になった背景
- 設問イ
設問アで述べた顧客満足度を向上させるために、ITを活用してどのような商品や新サービスを企画したか。顧客との接点や関係性、新たな価値、扱うデータを明確にして、800字以上1,600字以内で具体的に述べよ。
- 章立て
- 第二章 顧客満足度を向上させるために企画した新サービス
- 2.1 顧客との接点や関係性と新たな価値
- 2.2 扱うデータ
- 2.3 企画した新サービス
- 設問ウ
設問イで述べた顧客満足度を向上させる新商品や新サービスの企画について、経営層に何を提案し、どのように評価されたか。経営層の評価を受けて改善したこととともに、600字以上1,200字以内で述べよ。
- 章立て
- 第三章 新サービス企画の提案と評価および改善したこと
- 3.1 経営層への提案と評価
- 3.2 評価を受けて改善したこと
# 各章で記載すべき事項
- 第一章 顧客満足度を向上させる新サービス企画の背景
- 1.1 事業概要
- 1.2 顧客満足度を向上させることが必要になった背景
- 購入から利用までの満足度を向上させることが、企業を差別化を図るために重要である。
- つなぎ
- 私はA社のITストラテジストとして、顧客との関係性を高めるため、次のような新たなサービスを企画することとなった。
- 第二章 顧客満足度を向上させるために企画した新サービス
- つなぎ
- 〇〇という事業方針のもと、私は〇〇というサービスの提供を考えた。
- 2.1 顧客との接点や関係性と新たな価値
- アンケートアプリを通じて顧客の声を収集、分析したところ〇〇の不満が多く見られた。
- どのような顧客に対して、関係性を高めたか
- 顧客との接点でどのような価値を提供するか
- 2.2 扱うデータ
- サービスを実現するためにどのようなデータを扱うか
- 2.3 企画した新サービス
- つなぎ
- 私は、この新しいサービスの実現に向け、経営層へ提案を行なった。
- 第三章 新サービス企画の提案と評価を受けて改善したこと
- 3.1 経営層への提案と評価
- 顧客満足度を測る指標
- 投資効果
- 3.2 評価を受けて改善したこと
# 論文案
# 設問ア
第一章 顧客満足度を向上させる新サービス企画の背景
1.1 事業概要
A社は、ハンバーガーショップをチェーン展開する大
手の企業である。外資企業の日本法人という立ち位置の
ため、対象の顧客は国内のみである。
A社の強みは、効率的なオペレーションの徹底により
注文からものの数分で商品を提供できることや、きめ細
かなマニュアルによって気持ちよく食事ができる空間を
提供できること等があり、このような顧客ファーストの
接客によってリピート客が多いという特徴がある。
一方、ハンバーガーショップの事業は参入障壁が低く、
競合企業は年々増えている状況である。しかしながら、
店舗間のスイッチングコストがないため、リピート客を
確保できなければ急激に売上が低下してしまうという特
性がある。
1.2 顧客満足度の向上が必要になった背景
A社の事業シェアは既に国内トップクラスであり、更
なる店舗展開だけでは大きな収益は見込めない状況であ
る。収益を拡大するためには、顧客との関係性を高め、
リピート客を増やすことが重要である。
このような事業環境においてA社は、「顧客の声を元
に店舗体験を改善し、顧客満足度を高める」という事業
戦略を策定した。
私は、顧客に繰り返し訪れてもらうためには、来店か
ら、食事をして退店するまでの一連の体験を通じて得ら
れる新たな価値の提供が、顧客満足度を向上させるため
に最も重要な要素だと考えた。
そこで私はA社のITストラテジストとして、顧客と
の関係性を高めるため、次のような新たなサービスを企
画することとした。
# 設問イ
第二章 顧客満足度向上のために企画した新サービス
私は、顧客満足度を高めるという事業方針のもと、
顧客の不満を解消する新たなサービスを検討すること
とした。
2.1 顧客との接点や関係性と新たな価値
私は、顧客アンケートを通じて顧客の声を収集、分
析したところ、「昼時に長い行列ができており、来店
を諦めた」という不満が多く見られた。そこで私は、
来店したいと思っているがあきらめてしまう顧客をタ
ーゲットに設定し、関係性を高めることで店舗の利便
性を高めることを考えた。なぜならば、よりスピーデ
ィに注文を受け付けることができれば、店舗の行列を
解消し、より多くの顧客に商品を届けることができる
という価値が提供できると考えたからである。
そこで私は、IT技術を活用して、スピーディな注
文受け付けができる解決策を検討した。
2.2 企画した新サービスと扱うデータ
私は、スマートフォンアプリで事前注文および事前
決済ができるサービスの提供を考えた。なぜならば、
注文は対面でしか受け付けておらず、割引クーポンの
利用などを行うために注文に時間がかかっていること
が原因だと考えたからである。
もともとドライブスルーに限ってはスマートフォン
アプリでの事前注文を受け付けていたため、店舗のオ
ペレーションはその範囲を拡大することで対応可能で
あることが確認できた。ただし、既に①クーポン発行
アプリ、②ドライブスルー事前注文アプリ、③新商品
情報発信アプリなど、複数のスマートフォンアプリを
展開している状況のため、顧客が混乱をする恐れがあ
った。
そこで私は、これらのアプリをすべて1つに統合し、
事前注文の機能を拡張しつつ、顧客の利便性を高める
ことを考えた。1つのアプリを集約することで、アプ
リで扱うデータは、新商品情報、割引クーポン情報、
決済情報、顧客の会員情報を一元的に保管する仕組み
となった。
私は、このような新たな統合アプリによって、顧客
満足度の向上に貢献する構想をプレゼンテーション資
料にまとめ、経営層に提案することとした。
# 設問ウ
第三章 新サービス企画の提案と評価を受けて改善
したこと
3.1 経営層への提案と評価
私は事前注文ができる統合アプリの構想について、
経営層へ提案を行った。提案に際し、その導入効果
を図るため、①顧客満足度の変化を図る方法を確立
すること、②十分な投資効果があること、を示す必
要があると考えた。
顧客満足度を図る手段として、統合アプリ内にア
ンケートフォームを用意し、顧客の満足度を測定す
ることとした。また、アンケート回答者には比較的
原価の低いフライドポテトのクーポンを提供するこ
とで、再来店を促しつつ、アンケートの回収率を高
めるという工夫を行った。
投資効果については、コスト面はアプリ開発部門
と要件をすり合わせて開発コストを算出し、収益面
は機会損失をシミュレートして回収期間を算出した。
既存のアプリにある機能を再利用できるためコスト
を低く抑えることができることから、十分な投資効
果が見込めると判断した。
提案の結果、一定の評価は得られたものの、期待
する投資効果が得られるか十分な根拠を示すことが
課題となった。
3.2 評価を受けて改善したこと
私は、経営層の評価を受けて、収益のシミュレー
トをやり直したところ、天候などで客足が減った場
合、十分な投資効果が得られないシナリオも想定さ
れることが明らかになった。そこで私は、顧客アン
ケートまでさかのぼり、デリバリーの需要があるこ
とを発見した。統合アプリにデリバリーの機能を追
加することで、更なる需要の対応ができ、極めて高
い確度で投資対効果が得られる見込みとなった。
この機能改善を含めて経営層へ再度提案を行い、
統合アプリの開発が承認となった。
今後の改善点としては、アンケートを元に更なる
アプリの改修を行い、より顧客満足度を高めていく
施策が必要であると考える。
ー 以上
以上